やっぱり涼しく快適な小川山!

お盆の雑踏を避け、盆明けの平日に長野県の小川山に行ってきました。

本当は暑さを避けて北アルプス・穂高のアルパインエリアを計画していたのですが、すっきりしない天候が続いていたため、柔軟に動きやすい小川山へ行き先を変更しました。

今やフリークライミングの聖地として知られ、国内でも屈指の一大エリアである小川山。今回のお目当ては、ここを代表するクラシックルート「セレクション」です。

セレクションは、屋根岩2峰の弱点を突いたスケール感あふれるトラッドマルチです。

ルート概要: 全7ピッチ / ロープスケール130m
グレード: 5.8
特徴: 頂上まで抜ける、変化に富んだ人気ルート

セレクションの基部に立ち、屋根岩2峰の壁を見上げた瞬間、ふと昔のことが頭をよぎりました。かつて「蜘蛛の糸」を登っていた頃の自分は、難度の高いルートばかりに目が向いていて、どこか「セレクションなんて」と粋がっていたものです。

当時から存在はもちろん知っていましたが、いまやマルチピッチ初級者の登竜門として超人気ルートになっているとのこと。これまでなかなか登るタイミングがありませんでしたが、今回ようやく念願が叶いました。

実際に登ってみて改めて感じたのは、グレードこそ初級レベルとはいえ、各ピッチが実に個性的だということです。
また、3ピッチ目のチムニーを抜けた先や、5ピッチ目の先へと進む場面では、「この先は一体どうなっているんだろう?」と胸が高鳴り、まさに冒険そのもののワクワク感を味わえました。

クライミングの技術的な面白さはもちろん、リスク要素も含め、「花崗岩のクライミングって、やっぱりこうでなくっちゃ!」と思わせる魅力が随所に散りばめられた、最高に楽しいルートでした。

今回登ったルート:

(初日)
兄岩東面
・日銀総裁究極のインサイダー(5.10c)/OS
・ムーンサルト51号(5.11a)/OS
・Sunday(5.10a)/OS

(二日目)
屋根岩2峰
・セレクション 7ピッチ(5.8)/OS
・DDT(5.11a)/RP 3回目
・コグレ大サーカス(5.10c)/OS

(三日目)
弟岩西面
・下積み生活(5.10a)/OS
・小川山劇場 4ピッチ(5.10d)/RP 3回目
・屋根の上のバイオリン弾き(5.11b)/OS
・ケンタウルス伝説(5.10b)/OS

最終日に登った「小川山劇場」は、金峰山荘から西股沢を挟んだ対岸に見える岩塔のような壁を頂上まで抜けるミニマルチ(ロープスケール50m)です。
オリジナルの1ピッチ目は下部岩壁の右肩を斜上する易しいラインのため、今回は「下積み生活」から2ピッチ目へ繋げて登りました。
しかし、核心となる3ピッチ目でトポの記述を深読みしすぎてしまい、ドハマリすることに。もっと自分の感覚を信じて登ればよかったと、少し悔いが残るピッチとなりました。

実はここ3ヶ月ほど、肩の故障もあってクライミングのペースを落としていました。思うように登れない歯がゆさはありましたが、そのおかげで今まで触れてこなかった他のアクティビティに出会うことができ、これからの楽しみが増えたのは怪我の功名でした。

そんなリハビリ復帰戦として臨んだ今回の小川山。総体的に易し目のルートに挑んだものの、実際に登ってみればどのルートも個性豊かで、改めて「グレードにとらわれないクライミング」の妙味を実感しました。
高難度だけを追うのではなく、開拓者の思いにも触れ、それぞれのルートと丁寧に向き合って登る。そんな感慨深い山行となりました。

歳を取ると、味わい深いクライミングが出来るようになったんかなぁ~。

関連記事一覧

PAGE TOP